中国の伝統的なお酒、「白酒(ぱいちゅう)」。
白酒の「白」は「無色透明」という意味。トウモロコシやジャガイモを原料に作られている蒸留酒で、地域によって味わいが異なります。
世界三大蒸留酒の1つに数えられており、アルコール度数が高く香り高いのが特徴。中国では宴会の乾杯など、おめでたい席で使われます。
そんな白酒ですが、実は様々な飲み方で気軽に楽しめるお酒なんです。今回は中国のお酒「白酒(ぱいちゅう)」のおすすめの飲み方をご紹介します。
飲み方1 ストレート
本場中国での定番の飲み方が、ストレートです。
中国の乾杯のときには、小酒杯という小さいグラスを使います。乾杯の音頭で一気に飲み、杯を逆さにして飲みほしたことをアピールするのが伝統でした。
しかし、最近は乾杯に使うことは少なくなり、愛好家が趣味で楽しむことの方が多いようです。
香り高い白酒は、温度を下げすぎずに飲むのがおすすめ。
ブランデーなどのように、常温で飲むのが良いでしょう。香りが立ちやすいブランデーグラスなどで飲むのも良いですね。
度数に注意!
伝統的な白酒は50度以上あるものがほとんど。
ウィスキーやブランデーでもアルコール度数は40度ほどですから、いかに高いがわかるというものです。
度数が高いので、飲むときにはチェイサーは必須。
水や炭酸水、お茶などを用意して、お酒の間に呑みましょう。
空腹時や体調の悪いときは飲酒を避けましょう。
また、最近は「低度酒」と呼ばれる、アルコールを38度前後に下げた飲みやすいものも発売されています。
お酒にあまり強くないという方は、こちらを選んでみるのも良いですね。
こちらの場合も、チェイサーを準備しておくのがベターです。
飲み方2 ロック
香りを楽しむために常温で飲むことが多い白酒ですが、度数の高さがネックです。
アルコールの匂いが気になって、飲みにくかったという方も多いのでは?
そんなときにはロックを試してみるのがおすすめです。
氷を入れることで度数が下がるのはもちろん、冷やされることでアルコールの匂いが抑えられ、ぐんと飲みやすくなります。
より長く楽しみたいときは、大きめの氷を使いましょう。氷は大きければ大きいほど溶けにくいので、ゆっくり楽しめますよ。
夏に呑みたいときはクラッシュアイスを使うのも良いですね。早く冷えますし、見た目も涼し気です。
飲み方3 水割り
白酒の香りも楽しみたいし、もっとカジュアルに楽しみたい!
そんなときにぴったりなのが、水割りです。
アルコール度数もぐんと低くなり、飲みやすくなりますよ。
焼酎の水割りのように常温の水で作ると、白酒の香りを損ないません。
一方で、氷を入れて冷たい水で作るとさっぱりとした飲み物に。
さっぱりいただきたいときは氷を入れて、ゆっくり呑みたいときには常温の水で、と使い分けるのも良いですね。
使う水はミネラルウォーターがおすすめ。
軟水のものを使うと、より白酒と馴染んで美味しく作れます。
飲み方4 炭酸割り
食事と合わせるときにとくにおすすめなのが、炭酸割り。
白酒の芳醇な香りと炭酸の弾ける口当たりが、不思議なハーモニーを奏でてくれます。
作り方は簡単、グラスに氷をたっぷり入れ、白酒と炭酸水を注ぐだけ。
炭酸水を注いだら、底から持ち上げるように2、3回ゆっくり混ぜましょう。
混ぜすぎると炭酸が抜けるので、ほどほどに混ぜるのが美味しく作るコツです。
炭酸水の代わりにトニックウォーターを使っても美味しくいただけます。
レモンを絞るアレンジも◎。重厚な白酒も、酸味が加わると爽やかな印象に早変わり。
中華料理のような油っぽい料理に合わせる時にもおすすめです。
飲み方5 ジュース割り
ストレートやロックで飲むことが多い白酒ですが、実はジュースで割っても美味しいんです。
度数が高い白酒も、何かで割るとぐんと飲みやすい味わいになります。
一方で、何かで割っても香りや味はしっかりと残り、舌と喉を楽しませてくれます。
柑橘系のフルーツジュースで割ると、さっぱりといただけます。
とくにグレープフルーツジュースで割ると、苦味と酸味が白酒の飲みにくさを緩和してくれます。ミントを飾っても◎。
リンゴジュースやカルピスなど、まろやかな甘みがあるもので割れば、甘みとコクを感じられるしつこくない一杯に。
辛いものと一緒に呑むときにもおすすめです。
ジンジャエールで割るのも美味しい飲み方です。
甘口のもので割れば飲みやすい味わいに、辛口で割ればぴりっと刺激的な一杯に。中華料理にもよく合います。
飲み方6 カクテル
今密かに人気が出てきているのが、白酒を使ったカクテル。
白酒独特の甘みや香りは、カクテルベースにしても埋もれません。
唯一無二の味わいです。
とくに柑橘系のフルーツを使ってさっぱりと仕上げたものや、チョコレートや生クリームと一緒にシェイクする甘いものが人気。
白酒そのものは苦手という方も、カクテルなら飲めるということが多いんです。
日本でも飲めるバーが増えているので、行く機会があったら是非頼んでみてくださいね。