ウィスキー好きなら一度は呑んだことがある、サントリーのウィスキー。
我々酒飲みにとっては大変身近なサントリーのウィスキーですが、いつからウィスキーを取り扱っているのか、どんな種類を取り扱っているのか、実はよく知らなかったりします。
今回は、そんな今さら聞けないサントリーのウィスキーのあれこれについて詳しく説明します。
これを読めば、サントリーのウィスキーがもっと美味しく感じられるようになっちゃうかも!?
サントリーウイスキーの歴史
サントリーは輸入を含め日本国内ウィスキー市場のシェアの90%を占めています。
今のジャパニーズウィスキーは、サントリーを設立した鳥井信治郎と、社員の竹鶴政孝が本格的に作り上げたといっても過言ではないでしょう。
サントリーのウィスキーの歴史は、日本のウィスキーの歴史なのです!
さて、日本にウィスキーがもたらされたのは、江戸末期のころ。ペリー来航の際振る舞われ、徳川家定にも献上されたと言います。
しかし、「アルコールが強い」「煙臭い」といった感想を抱く日本人がほとんどで、とても皆の間に普及しているとは言い難い状態でした。
明治時代1871年からは日本人への販売のためにウィスキーが輸入されましたが、関東大震災や第二次世界大戦などの影響で、なかなか普及しなかったようです。
本格的に日本でウィスキーが作られ発売されたのは、1924年のことでした。
それから5年後の1929年、日本初の国産ウィスキー「白札」(サントリーホワイト)が発売されます。
1937年にはおなじみの角瓶も発売され、徐々に日本人の間にも普及していきます。
1952年にはサンフランシスコ講和条約が成立。
輸入・輸出が活発になり、人々の間にも余裕ができるようになると、ハイボールなどの飲み方も同時に広まりました。
1971年にウイスキーの貿易が完全自由化すると、ウィスキーの売買はいよいよ活発になりました。
1994年、サントリーはイギリスのモリリン・ボウモアをはじめ、いくつかの醸造所を傘下に納めます。
2014年にはジム・ビームの銘柄で有名なビーム社を買収するなど、サントリーのウィスキーは衰え知らずです。
サントリーが扱うウイスキーの特徴
サントリーで取り扱っているウィスキーは、大きく分けて5種類。
日本の他にも、スコットランド、アイルランド、アメリカ、カナダなど、様々なウィスキーを取り扱っています。
ここでは主な商品をご紹介します。
ジャパニーズウイスキー
サントリーは、日本が誇る国産ウィスキーももちろん取り扱っています。
かつてはそこまでではなかった日本のウィスキーですが、最近ではクオリティもあがり、外国からの評価も急上昇中なんです。
そんなサントリーのジャパニーズウィスキーの特徴として、ブレンデッド・グレーン・モルト製法があげられます。
大麦を原料にし、単式蒸留器で2回蒸留して作るモルトウィスキーと、トウモロコシや小麦などを原料に発酵させたグレーンウィスキーをブレンドしたもので、繊細でまろやかな味わいが特徴です。
ハイボールならまずはこれ!「サントリー ウイスキー トリス クラシック」
ハイボールを入れるタンブラーをイメージしたラベルが特徴的なウィスキー。
やはりトリスクラシックといえば、イメージするのはハイボールではないでしょうか?
ハイボールはもちろん、ロックや水割りでも美味しくいただけます。
ウィスキーを日常的に、手軽に楽しむにはぴったりの一本です。
サントリーウィスキーの定番!「サントリー レッド」
いわずと知れたサントリーウィスキーの定番商品です。
「すこし愛して、なが~く愛して。」のキャッチフレーズは知っている、という方も多いのでは?
なんといっても安くて旨いので、毎晩のお供に最適。やはりハイボールがおすすめです。
シンプルに美味い「サントリー ホワイト」
国産ウィスキー第一号「白札」として名高いウィスキーです。
シンプルで爽やかな味わい。複雑さはありませんが、飲みやすく手頃なウィスキーです。
加水しても、ロックでも美味しくいただけます。
角ハイボールでおなじみ「サントリー ウイスキー 角瓶」
「日本人の舌に合う日本のウィスキーを作りたい」と作られたウィスキーです。
ドライでキレのある飲み口が特徴。癖がなく飲みやすいので、居酒屋でついつい頼んでしまうという方も多いのでは?
からあげなど、揚げ物との相性は最高! 夏にゴクゴク呑みたいウィスキーです。
濃厚な香りと味わい「サントリー ウイスキー オールド」
「ダルマ」「タヌキ」の愛称で知られる、サントリーウィスキー。
ジェームズボンドが劇中で飲用するなど、外国にも人気のこの商品は、角よりもランクの高いお酒として造られました。
そのため、角などの軽快な味わいではなく、香りや味わいが濃厚。初心者が呑んでも、上級者が呑んでも美味しいウィスキーです。
サントリーの産みの親の最高傑作「サントリー ローヤル」
サントリーの産みの親である鳥井信治郎氏が、これまでの最高傑作として作り上げたのがこのサントリーローヤルです。
12年や15年が有名ですが、コスパが良く手が入りやすい点を考えると、初代がおすすめ。
飲みやすくも香り高い、そのクオリティの高さに驚きます。
ストレートやロックで飲むのがおすすめです。
繊細かつ華やかな味わい「サントリーウイスキー 響JAPANESE HARMONY」
いわずとしれたジャパニーズウィスキーです。
17年が終売になってしまったことで、最近また注目を浴びました。
現在手に入りやすい響 JAPANESE HARMONYは、繊細かつ華やかな味わいが印象的。とても飲みやすくまろやかな味わいです。
加水すると香りが立つので、加水するのがおすすめ。
和の食材との相性◎「サントリー ウイスキー 知多」
新ブランドのシングルグレーンウィスキーです。
スッキリとしていて、癖がなく飲みやすい味わい。後味にほんのり甘みも感じます。
飲み方は、断然ハイボールがおすすめ。
和の食材との相性は抜群です。すだちや柚子、生姜などの和の食材を浮かべるだけで、また違った風味が楽しめます。
優しくスモーキー「サントリー シングルモルト ウイスキー 白州」
緑色のボトルが特徴的なウィスキー。
ミントのような爽やかで優しい味は、まさに森の中に吹く風のよう。
白州は12年のものがおすすめ。贈り物にも最適です。
飲み方はやはり、ハイボールにするのがおすすめ。ミントを浮かべるのもいいですね。
まろやかで濃厚「サントリー シングルモルト ウイスキー 山崎」
まろやかで濃厚な味わいで、多くのファンをとりこにした山崎。読み方は「ヤマザキ」が正解です。
18年のものは感動するおいしさですが、ノンエイジも負けていません。手に入れやすさやコスパを考えると、ノンエイジのほうが優秀かも?
ストレートで呑むのがおすすめ。
スコッチウイスキー
サントリーが取り扱っているスコッチウィスキーは、ブレンデッド・モルトウィスキーがほとんど。
ブレンデッド・ウィスキーとは、複数の蒸留所で出来たウィスキーを混ぜ合わせることで作るウィスキーのこと。
安定したおいしさと、比較的安価で手に入るので、世界でも人気が高い製法です。
味わい深い逸品「バランタイン17年」
ペルノ・リカール傘下のジョージ・バランタイン&サンで製造されているスコッチウィスキー。輸入と販売をサントリーが行っています。
DFと入ってはいますが、17年と味は同じです。
奥行がある複雑で力強いおいしさ。少々値は張りますが、値段に見合ったおいしさと言えるでしょう。
週末の夜にゆっくりと楽しみたい、まろやかで濃厚な味わいです。
初心者にもおすすめ!「シングルモルトウイスキー アードモア」
スモーキーなウィスキーに挑戦したいなあと思った初心者のあなたには、このウィスキーがおすすめ。
しっかりとしたスモーキーの香りがありながらも、バニラや蜂蜜を思わせる濃厚な甘みやフルーティさも感じられます。
おすすめの飲み方はハイボール。初心者はもちろん、上級者にも飲んでみてほしい一本です。
独特の香りを楽しんで「シングルモルトウイスキー ボウモア 12年」
香水のような香りが独特なボウモアも、実はサントリーが輸入・販売しているんです。
「アイルモルトの女王」と名高いボウモアは、12年がおすすめ。18年もとても美味しいのですが、少しお高めです。
甘みとスモーク臭、そこに柑橘系の爽やかなフルーティさがあいまって、すばらしいバランス。18年が比較的甘みを強めに出しているのに対して、12年はバランスに優れている印象です。
まずはストレートで。ハイボールやロックもおすすめです。
コスパヨシ!「シングルモルト ウイスキー ラフロイグ セレクトカスク」
独特なピート香で人気の高いラフロイグ。実は、セレクトというのもあるんです。
セレクトの方がコスパが良いので、普段使いならこちらのセレクトがおすすめです。
味わいはというと、通常のものに比べて少し甘め。
ロックや加水して呑むのがおすすめです。
華やかで味わい深い「シングルモルト ウイスキー ザ マッカラン 12年」
フルーツのような濃厚な甘みと、爽やかでフルーティな香り。
ザ・マッカランの中では一番若い12年ですが、味わい深さや力強さはマッカランそのもの。
むしろ、個性がとがりすぎていない分、飲み慣れない人にもおすすめなんです。
まずはストレートでどうぞ。
アイリッシュウイスキー
アイリッシュウィスキーとは、アイルランドで作られたウィスキーのこと。
癖がなくフルーティなので、初心者さんにもおすすめです。
柔らかく飲みやすい「アイリッシュ ウイスキー タラモア デュー12年」
オレンジビスケットのような風味と、バニラのフレーバー。とても柔らかく優しい味わいで、飲みやすいウィスキーです。
特に12年は軽い飲み口で、初心者さんにおすすめ。
コーヒーに加えたり、牛乳で割ったり、カクテルに使うのも美味しいですよ。
アメリカンウイスキー
バーボンはブレンデットが基本です。
男らしく、粗削りなイメージの強いバーボンですが、ブレンドすることでバランスの取れた味わいになり、慣れてしまえば意外と飲みやすいもの。
コーラで割ったり、ミントと砂糖を加えてカクテルにしたりと、自由に楽しんじゃいましょう。
リッチな余韻「バーボンウイスキー ノブ クリーク」
バニラやナッツの香りが濃厚なバーボンです。
なんといっても、特徴的なのはリッチな余韻。穏やかながらも力強い余韻が長く残ります。
ストレートか、少し加水するのがおすすめ。
ハイボールがおすすめ!「バーボンウイスキー ジムビーム」
女優・ローラさんのCMで話題になったジムビーム。
バニラやカラメルを思わせる濃厚な甘みが特徴です。
ボリュームがありしっかりした味わいなので、ハイボールにしても楽しめます。
レモンを絞ったり、ミントを沈めるのもおすすめ。
キレの良いドライな味わい「バーボンウイスキー メーカーズマーク」
赤い蓋(レッドトップ)が特徴的なボトルのウィスキー。
まず感じるのが、まろやかでスムースな口当たり。
キレが良くドライな味わいですが、小麦由来の甘さもあり、とても飲みやすく仕上がっています。
飲み方はハイボールがおすすめ。香りが良くたちます。
カナディアンウイスキー
カナディアンウィスキーは、その名の通り、カナダで作られているウィスキーです。
癖のない、飲みやすいウィスキーを探している方にはおすすめ!
手頃な価格のものが多く、手に入れやすいのが良いところです。
すっきりした味わい「カナディアンウイスキー カナディアンクラブ」
すっきりした味わいのカナディアンウィスキー。
香りや味わいに癖がなく、飲みやすいのが特徴です。
すっと飲めてすっと消えていく、気取らない味わいは、和食にもぴったり。
ハイボールで呑むのがおすすめです。