全国新酒品評会に平成26年から出品以降4年連続で金賞を獲得している「始禄」。
この「始禄」を製造するのは岐阜県瑞浪市にある中島醸造ですがどんな酒蔵なのでしょうか?
今回はそんな中島醸造について特集してみました。
中島醸造の歴史
創業元禄15年(1702年)と300年以上続く老舗の酒蔵です。地域密着の酒蔵として酒造りをしていましたが、平成9年に経営方針と一転。
特定銘酒の比率を増やし、ラベルにも20世紀のスイスの画家パウルクレーの作品を使用するなど国際的な展開も視野に入れます。
料理とのマリアージュが楽しめるような催しにも積極的に行っております。
新酒お披露目会(蔵開き)
以前までは猿子村祭りでも蔵開きを開催していましたが、昨年お祭り自体がなくなったので今年からは4月の下旬に行われる新酒お披露目会だけになりました。
この新酒お披露目会では10杯500円で様々な銘柄が飲めるとあって毎年多くの人が訪れます。メインはお酒ですが食事の出店もありますので子供連れでも楽しめます。
2019年は4月27日(土)、28日(日)、29日(月)の3日間開催されますので是非参加してみて下さい。
中島醸造のおすすめ銘柄紹介
現在は「始禄」「小左衛門」の2種類の銘柄があります。
銘柄内でも特定名称など細かく分類することでいくつもの味わいが楽しめます。きっとあなたにピッタリな日本酒に出会えますよ。
蔵の伝統を守る。王道「始禄」
創業から屋号の名を背負ってきた始禄は全国新酒品評会で4年連続金賞を受賞しています。毎年条件が変わる酒造りで連続金賞の評価を受けることは非常に難しいのですが、それを4回も連続で受賞しています。
しかし品評会に出品しているのは中身は「小左衛門」とのこと。ただ、品評会などに出品するものは、基準がありますのでそれをクリアする為により、評価されやすい銘柄を屋号の「始禄」として出したのであって、始禄が劣るということではありません。
「始禄」は香りもパイナップルのような強めな香りで、コクも十分にあるので力強いお酒です。多少好みが分かれるかもしれませんが、濃いめの日本酒が飲みたい方におすすめです。
甘酸っぱさが癖になる「始禄 バリ酸」
パッケージもユニークで親しみやすさすら感じさせます。こちらは始禄をベースに酸を際立たせたひと際異彩を放つ銘柄です。
まず目を引くのがその色です。二年間樽でじっくりと熟成されたため黄金色をしています。酒度-17度と超甘口でありながら、甘みより酸味の方が強く感じます。
それほど酸が強いです。ただ熟成しているので酸の角はまろやかになっています。甘みが少ないに梅酒のようでもあり、クセになる味わい。
食前酒や脂っこい料理との相性が良いように感じます。エスニック料理など香草や香辛料を良く使用する料理との相性も良さそうです。
始禄 バリ酸
旨味とキレの二面性「小左衛門」
創業者の中島小左衛門からとられた「小左衛門」。この銘柄が造られてからまだ10年経っていませんが、多くの種類があります。
特に山田錦・愛山・美山錦など使用する酒造米の種類も豊富でしっかり米の特徴を逃さず磨き上げられた日本酒ばかりです。異なる米で飲み比べしてみるのも面白いですよ。
日本食だけでなく洋食などにも合うよう日本酒に仕上がっており食事を選びません。
ここでは全ては紹介しきれないので、特に人気のおすすめな物だけご紹介します。
定番「小左衛門 特別純米 信濃美山錦」
たくさん種類のある小左衛門の中でも定番の銘柄です。旨味・酸・香りとバランスよく整っており上品に仕上がっています。
香りはリンゴのような爽やかで瑞々しくありながら、のどを通ればスパッとキレが良く後を引きません。
キレが良いのは小左衛門の最大の特徴と言えますが、味わいは多岐にわたるのでまずはこちらを飲んでから他の銘柄にチャレンジするのも楽しいですよ。
シュワシュワと心地よい微炭酸「小左衛門 直汲シリーズ」
空気に触れさせず直接ボトルに瓶詰めしたこのシリーズは微炭酸で爽やかな飲み心地です。新酒なので、フレッシュで瑞々しく女性にもおすすめです。種類も豊富ですので好きなテイストでお楽しみ下さい。
小左衛門 直汲シリーズ
清酒で仕込む「小左衛門貴醸酒・W貴醸酒」
貴醸酒とは仕込みに使う水の代わりに清酒を使用する特別な醸造方法で造られます。ワインでいうとデザートワインのようだと例えるその味わいは甘みが強くまろやかなのが特徴です。色も黄金色でとろみも感じられるとてもリッチで贅沢な日本酒です。
小左衛門貴醸酒・W貴醸酒
小左衛門の総評
小左衛門は、どれをとってもキレが抜群なので、純米酒ならするりと爽快に喉を通りますし、大吟醸なら、甘み・旨味・香りとしっかり主張しているのにスパっと消えてしまうメリハリの良さです。
力強さを感じさせるのにここまできっぱりしている日本酒は他を探してもそうありません。玄人~初心者までどんな方にもおすすめ出来ること間違いありません。
多彩なパッケージにも是非注目していただきたいです!
上品なコク「小左衛門 純米梅酒」
スリムでスタイリッシュなボトルに入った梅酒は上でご紹介した「純米酒 小左衛門」で造られています。焼酎の梅酒と比べ香り高く、丸みを帯びた上品な香りです。梅酒のツーンとした甘みはなく控えめ。
どちらかというとブランデー梅酒のようなコクが感じられる非常にリッチな梅酒に仕上がっています。
小左衛門 純米梅酒
始禄 梅酒用純米酒
近年日本酒梅酒が広がりつつありますが、自分で梅酒を作る人は大体ホワイトリカーを使いますよね。日本酒の梅酒を手作りしたい人もいると思いますが、一般的に販売されている日本酒は15度前後のものばかりなので酒税法に違反してしまいます。
そんな方に朗報です!何と中島醸造には梅酒用純米酒があるんです。
もちろんアルコール度数は違反にならない20.3度です。毎年自家製の梅酒を作っているけど、最近日本酒梅酒が気になる方には大変ありがたいですよね。
かぼすのススメ
新鮮で果実感あふれるかぼす酒です。梅酒が苦手という方はいると思いますが、かぼす酒が苦手という方は少ないんじゃないでしょうか?
ゆず酒・濃縮40ゆず酒
濃縮40ゆず酒は、果実感もありながら甘みも穏やかですっきりとしているのが特徴なのです。通常はゆず酒だけしか発売されませんが稀に濃縮40ゆず酒という銘柄があります。
こちら銘柄は、なんと先程紹介したゆず酒の4倍のゆずを使用しているんです!まさにゆず好きには堪らない一本です。価格も通常の物と100円も変わりません。
販売したらすぐに売れ切れてしまう人気商品なので見つけたら迷わず購入しましょう!
小左衛門 始録純米 かぼす酒
小左衛門の酒粕
このまま食べても十分美味しい酒粕です。小左衛門同様香りがフルーティーで甘い香りでクセが少ないです。酒粕は甘酒にする方が多いですが、こちらの酒粕はお湯でただ溶いただけでも十分甘みがあり美味しくいただけます。
チャック付きなので保存も便利で嬉しいですよ。amazonで購入可能で4kgから送料が無料になります。興味のある方はどうぞ。
中島醸造 小左衛門 純米吟醸酒粕
まとめ
注目を集めている「小左衛門」ですが、種類が豊富ですべてはご紹介出来ませんでした。
中島醸造の公式ホームページにはそれぞれの銘柄の特徴や銘柄情報が詳しく載っていますので興味のある方は是非チェックしてみて下さい。
色々なおすすめ日本酒をまとめたページもありますので合わせて参考にして下さい。酒蔵紹介の記事もありますよ。
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