透明で見た目は全く水と変わらないのに、飲むと強いアルコールの刺激で瞬時に酔える「ウォッカ」。寒い地方のお酒で、体を温めるお酒というイメージも強いですよね。
実は「ウォッカ」といっても、作る国や銘柄によって、原料も味も異なることをご存知でしょうか。
今回は、「ウォッカ」はどんな味なのか、銘柄や種類によってどんな違いがあるのか、比較してみました!
ウォッカの味について
ウォッカといえば「すごくアルコール度数が高いお酒」というイメージがあり、色もすべて同じことから「銘柄を選ぶ意味があるのか」と感じてしまいますよね。
私もそんな気持ちから、ウォッカを飲むときにはいつも同じ銘柄を選んでいましたが、調べてみると「同じウォッカでも原料が違うと味も違う」らしいのです。
そしてウォッカは全般的に「アルコールは強いが雑味がなく飲みやすい」ものが多くなっています。
ウォッカの原料となるものはイモのほかにトウモロコシや小麦、麦などからも作られており、トウモロコシ原料のものは甘みがあり、麦類は香ばしいというのが一般的です。
ウォッカの人気銘柄の味を比べてみました!
ここからは早速、ウォッカの人気銘柄を厳選して味を比べていきます。繊細なウォッカの味の違いを想像しながらご覧ください。
臭みゼロで人気「アブソルート ウオッカ」
安物のウォッカの中には雑味や臭みを持つものもありますが、スウェーデン生まれの「アブソルート ウォッカ」は、「本当に水のよう」ということから、特にアルコールに慣れていない若者に人気となっています。
焼酎の代わりにサワーにしても、果物の甘み、酸味、香りが引き立ち、ウォッカ自体は「アルコール感を出す」ための縁の下の力持ち的存在に変わります。
もちろんこのまま飲んでも飲みやすく、ストレートでも楽しめます。
伝統的なカフェスチル製法「ニッカ カフェウオッカ」
モルトとコーンをそれぞれ別に連続式蒸溜機「カフェスチル」で蒸留し、さらにブレンドしてできたのが「カフェウォッカ」です。
モルト由来の香ばしさと複雑な香りに、トウモロコシ由来の甘さが相まって、「透明なお酒からは想像できないほどの旨み」が感じられます。
モルトとトウモロコシという、どちらも個性的な原料を合わせているのに、どこかクリアな味わいなのは白樺炭で濾過しているせいなのでしょうか。かなり日本人好みのウォッカだと思います。
いままで味わったことのない未知のウォッカ「シロック」
この「シロック」というウォッカ、実はブドウで造られているプレミアムなお酒です。「ウォッカなのに果実でできているとはどういうことだろう」と興味を持ったのですが、味はなんとウォッカそのもの。
果実感はそんなに感じられず、ただ確かに、「アルコールの角がない」という気はします。
まろやかでさっぱりと飲みやすく、ほんのり甘みもあります。水割りでも美味しく飲めるウォッカです。
米由来の優しいウォッカ「奥飛騨」
米と米麹で作る日本のお酒、といえば米焼酎ですが、これは本物のウォッカです。
「奥飛騨」は、米麹ならではの優しい甘みと「とろッ」と滑らかな口当たりを持ち、ストレートでも難なく飲めてしまうのが恐ろしいところ。
ストレートでも一本だって簡単に開けてしまいそうですが、ウォッカですからなるべく水割りにして飲みましょう。
森の香りがするフレーバーウォッカ「ズブロッカ」
日本人に馴染み深いの桜の葉のような、「懐かしくそそられる」香りがするフレーバーウォッカが「ズブロッカ」です。
世界中で人気があるウォッカとのことで飲んでみると、確かにウォッカなのに香りが強く、炭酸で割るだけでちょっとしたカクテルのように楽しめます。
独特の香りが飲んだ後の幸福感を高めてくれますし、普通のウォッカよりも「お酒自体を楽しめる」銘柄だと思いました。
割って飲まないと危険!「スピリタス 96度」
いつの時代も話題の高濃度のアルコール「スピリタス」は、蒸留を70回以上繰り返し、96度という驚きのアルコール度数を保つウォッカです。
このまま飲んでは内臓がただれてしまいますので、炭酸や水で薄めて飲む必要があります。味はそのままアルコールといった感じで、「ゴクゴク飲める」といった風ではありません。
元々、自家製薬用酒を作るための原酒だそうで、これにレモンピールやハーブを漬け込み、割って飲むと美味しいです。
度数が強いだけじゃない!ウォッカの魅力
ウォッカはただただ酔っぱらいたいときだけに飲むお酒!として楽しんでいる人が多いのも事実です。
ところが、このように銘柄ごとの味の違いを知ることで、一般的な洋酒のようにお酒そのものの味を堪能することができます。
単に度数が高いだけじゃない!ウォッカの魅力、ぜひ一度体感してみてください。