ウイスキーを購入したり、注文するときに、○○12年など表記されているのを見たことはありませんか?
今回はなぜ12年表記のウイスキーが多いのか、また多くの人から支持されているのかまとめてみました。
普段何気なく飲んでいるウイスキーについて、少し知識を身に着けておくだけで、さらに楽しく美味しいお酒が飲めますよ。
ウイスキーの製造方法
原料は大麦やトウモロコシなどで、酵母を加えて発酵させ蒸留の工程を繰り返し純度の高い原酒を造るのですが、蒸留の方法も様々で蒸留器の形や大きさ、パイプの長さなどでも造られる原酒の仕上がりが変わってくるのですから、とても繊細なお酒ですよね。
その後、一番重要な原酒を樽で熟成させてウイスキーが完成します。
ウイスキーの味は樽の熟成が重要で、樽の木の種類や大きさ、貯蔵する環境などで色見やアルコールの強さ、そして大事な味が造られるのです。
銘柄によってラベルの熟成年数は違う
樽の熟成が重要なのは説明しましたが、一体いつまで熟成させるのかと言うと、法律上は3年以上の熟成で出荷は可能ですが、一つ一つのブランドにより熟成年数は違います。
伝統の中で、蒸留場ごとに銘柄の特色が出る時期を決めていて、各ブランド「10年、12年、18年、20年」などが一般的ではないでしょうか。
ウイスキーはなぜ12年が多い?
12年と書かれていると「12年熟成の樽からボトリングしたお酒」と思われるかもしれませんね。
しかしそれは少し間違っていて「12年以上熟成したお酒を使用している」という表記なのです。
先ほども書きましたが同じ年数を熟成させた樽でも微妙な味の違いがあるので、各蒸溜所のブレンダーが時にはいくつかの年代の樽をブレンドして味の均一化を図っています。
そのため、12年表記でも同一ブランドの年代の違う樽をブレンドしている可能性もあるのです。
一般的に10年〜20年前後が各ブランドの特色が出て美味しいと言われているので、12年18年などのお酒が多い理由なんですね。
ウイスキーの熟成年による味の違い
10年未満のウイスキーの味
ウイスキーは3年熟成から出荷は可能なのですが、3年のお酒はどんな味でしょうか?
まだ樽の中でアルコールの揮発も少なく十分に熟成も進んでいないウィスキーは、アルコール度数が高くトゲトゲしさが残っていて風味も蒸留所の個性も出にくいものになります。
10年〜20年のウイスキーの味
10年〜20年のお酒は、アルコールの揮発も程よく進み樽からの風味が浸透し綺麗な琥珀色の色みと蒸留所の個性が出ている時期と言え美味しく飲めるウィスキーであると言えるでしょう。
また、同じ12年のウィスキーと言ってもボトリングされた時期が異なればその年代年代の気候や環境が違うのでまた違った味に感じます。
このように、様々な工程で多くの職人の手間と愛情そして樽の温もりと風味を10数年間感じて成長したウィスキーを今飲める喜び。
一口づつ時間が経過する毎に変化する香りや味の違いを感じながら過ごす時間は、とても贅沢な時間と言って良いでしょう。
20年以上のウイスキーの味
20年以上経過するとアルコール度数も落ち着き次第に樽の特性が大きく出てくるため、ブランドの個性以外にその年代年代の味の違いや香りが楽しめる面白く飲めるウィスキーと言えるのではないでしょうか?
1日の疲れた心に、ウイスキーの香りや味の余韻に浸る素敵な時間を過ごせば、あなたを幸せな気分へと導いてくれることでしょう。
タイプ別12年熟成ウイスキーのおすすめ銘柄
12年熟成ウイスキーのおすすめ銘柄を紹介します。
ウイスキー初心者の方におすすめな商品もありますので、興味のある方は一度飲んでみるとまた違った趣向に目覚めるかもしれませんよ。
ウイスキー初心者ならこれ!ジョニーウォーカー
ジョニーウォーカーは、古くから飲む人のことを考えて造られたブレンデッドウィスキーを販売しており、多くのモルトウィスキーとグレーンウィスキーを数種類から40種類以上組み合わせたウィスキー。
どのように何を組み合わせたのかを考えながら飲んでみると面白いかもしれません。
あなたの好きなウイスキーの傾向を判断するには、このお酒からスタートするのも良いかもしれません。
フルーティーな香りに負けない味わいザ・グレンリベット12年
1824年に初めてイギリス政府認定の蒸留所で造られた「グレンリベット」。シングルモルトウイスキーの原点と言われているお酒です。
口に入れた瞬間からの香りとアルコールのバランスが非常に取れているお酒でとても飲みやすいウイスキーと言えるでしょう。
シングルモルトを勉強する方や初めて飲む方は、まずはお酒を飲むのが良いかもしれません。
シングルモルトの最高峰ザ・マッカラン12年
シェリー樽で熟成したお酒は日本人に合うのか、20〜30年前から日本で大人気になっているウイスキーです。
豊潤な香りと味わいを感じフィニッシュも楽しめるこのお酒は多くの方が好きになるウィスキーではないでしょうか。
ちょっとした魚料理と合わせても十分に美味しく味わえるお酒です。
独特な香りがくせになるザ・ボウモア12年
スコットランドにあるアイラ地方の古い蒸留所で造られていて、アイラ系が好きな人は大好きなお酒ではないでしょうか。
ピート感が強く、どこか潮の感じがする香りが特徴的です。
ストレートで飲むのもトニックウォーターを少しずつ加水して、自分好みの味にしても個性は消えずに楽しめます。
上品でバランスの取れた山崎12年
近年の日本ウイスキーのブームの代表的なウイスキー。
長年作り続けてきた歴史と飲み手の好みを考えたウイスキーを作る努力が実り、今完成したのではないでしょうか。
スコットランドの歴史あるウイスキーと日本の精巧なウイスキーとどのような味の違いがあるのか、試してみるのも面白いです。
色々なおすすめウイスキーをまとめたページもありますので合わせて参考にして下さい。ウイスキーの知識についてもまとめています。
おすすめウイスキー厳選集