アンコウの肝臓を成型して蒸した珍味、「あん肝」。「海のフォアグラ」とも呼ばれるあん肝は、日本酒に合うおつまみとして知られています。
癖の強いあん肝には、スッキリドライなタイプや、旨みやコクが強めの日本酒がベストマッチ!燗した日本酒に合う食材なので、熱燗がおいしいお酒を合わせるのもおすすめです。
今回は、あん肝と相性の良い美味しい日本酒10選をご紹介します。
飲み口さらり「こなき純米 超辛口」
「水木しげるロード」沿いにある千代むすび酒造の一本。子泣きじじいのラベルが目を引きます。
昔ながらの日本酒らしさと今どきの飲みやすさが融合した、さらりとした飲み口。「超辛口」の通りスッキリドライですが、米のふくらむ旨みも感じられます。
スッと消えていくキレの良さも魅力的。どんな温度でも美味しくいただけるのが良いところ。燗上がりするお酒なので、冬は燗にしても。
普段の晩酌に!「菊正宗 キクマサピン」
定番の食中酒の1つ、菊正宗。キレのある辛口と、程よい飲み応えが支持され続けているお酒です。
適度に旨みと酸味がある、バランスの良い呑み飽きないおいしさ。糖類・酸味料不使用なのも嬉しいところ。
ビンではなくパックなので、冷蔵庫にも入れやすく扱いやすいのが◎。普段の晩酌にもぴったりです!
どんな食事にも合う「大七 生もと純米」
燗酒日本一に選出された純米酒です。昔ながらの日本酒と言った雰囲気を持つ一本。
飲み口からしっかりしたボディが感じられます。穏やかで主張しすぎない香りとどっしりしたコクと旨みが特徴。
適度な酸味が全体を引き締め、軽やかな飲み口に仕上げています。どんな食事にも合わせやすい、懐の深さが魅力的です。
まろやかな口当たり「八重垣 青乃無 純米大吟醸」
天然記念物「鹿ヶ壺」を源流とする伏流水を使用し、山田錦と五百万石を醸した純米大吟醸酒。世界的な大会であるIWSC2016の清酒部門にて最高金賞を受賞したこともある、クオリティの高い一本です。
華やかな香りとまろやかな口当たりが美味!飲みやすさと伝統的な日本酒の融合と言った味わいで、日本酒初心者さんにも上級者さんにもおすすめしたいおいしさ。
とにかく魚介類との相性が良いので、天ぷらや刺身と合わせても。
とにかく旨い!「ちょっから百十郎」
「感性に訴えるモノづくり」をコンセプトに作られた純米吟醸。
口に含んでまず感じるのは、ぴりっとするほど立った酸味。そこから旨みや苦味がふわっと広がり、残らず消えていきます。甘さはあまりなく、ドライでスッキリ爽やかな印象を受けます。
後から来るアルコール感によって、口の中がさっぱりするのも見逃せません。理屈抜きにウマイと感じられる、そんな一本です。
定番の食中酒「清酒 八海山」
定番の食中酒、八海山もあん肝と相性の良いお酒。料理の味を引き立てる「淡麗旨口」が特徴で、するりと呑める酒質をしています。
「清酒」は八海山の中でも最もスタンダードな一本。まろやかな口当たりとすっきりした飲み口が爽やか。
どんな温度でも楽しめるのも良いところ。常温や冷酒はもちろん、あん肝と合わせるときは燗酒にするのがおすすめです。
ぬる燗がおすすめ「久保田 碧寿 純米大吟醸」
こちらも定番の食中酒、久保田。あん肝と久保田を合わせるときは、碧寿を選ぶのがおすすめです。
碧寿は伝統的な醸造方法の山廃仕込みによる純米大吟醸。久保田らしいバランスの良さとスッキリした味わいに、深みのある旨みが絶妙。
喉ごしが軽いので、ついつい飲みすぎてしまうおいしさです。あん肝と合わせるならぬる燗がおすすめ。山廃ならではのまったりしたコクが楽しめます。
濃厚だけどキレがある「旦 山廃純米」
酒作りの神様と呼ばれた農口尚彦杜氏の弟子、伊藤正和杜氏が作ったお酒。
「山廃純米」ならではの甘み、コクと酸味でどっしりした飲み心地。濃厚ながらキレの良い味わいは、あん肝のような濃厚な食材にこそよく合います!
癖があるのに食事と合わせると主張は控えめに。食中酒にぴったりです。クリーミーな料理と合うので、生クリームやチーズを使った料理と合わせても。
コクと旨み膨らむ「渡舟(わたりぶね) 純米吟醸 濾過前五十五」
コクがあるあん肝には、適度に甘味がある日本酒を合わせるのもおすすめ!
脂の美味さを引き立て、膨らませるペアリングです。こちらは明治・大正期に頻繁に使われていた復活米「渡船」で仕込んだ純米吟醸。
無濾過ならではのとろりとしたコクと甘さが特徴。喉ごしはスッキリしていてべたつきません。香りが控えめなので、どんな料理とも合わせられます。
旨味ぎゅっと詰まってる「土佐しらぎく 斬辛 特別純米」
土佐しらぎくの特徴は、ぎゅっと詰まった旨み!
凝縮された旨みとコクをとにかく強く感じます。口当たりは滑らか。山田錦のしっとりした上品な甘みがたまりません!
濃厚なあん肝と合わせると、双方の旨みがふくよかに広がり得も言われぬおいしさに。ゆっくりじっくり楽しみたい贅沢な組み合わせです。