クレオパトラが好んだことから「クレオパトラの涙」と言われるグルジアワイン(ジョージアワイン)。
世界最古ともいわれるワイン生産地とも呼ばれるジョージア国のワインで、土器にブドウを入れて土に埋めることで発酵と熟成を行っています。その独特な風味は、今のなお世界中のワインファンから注目を浴びています。
今回は、美味しいおすすめのグルジアワイン(ジョージアワイン)をご紹介します。陶器の容器に入っている伝統的なスタイルのものは、贈り物にもおすすめですよ。
素朴な甘さ「ピロスマニ」
ジョージア固有の品種であるサベラヴィを100%使用した、中甘口の赤ワインです。
なんといっても特徴なのが溢れる果実味と強めのタンニン。口当たりには酸味を強く感じますが、すぐにカシスやブラックベリーの果実味が前に出てきます。
素朴な甘さは、赤ワインが苦手という方でも飲みやすい味わい。長く残る余韻も印象的です。
不思議な呑み心地「サペラヴィ 陶器」
飲み口は軽やかなのに、味わいは重めという不思議なワイン。
果実味とスパイスのニュアンスがとっても風味豊か。滑らかな舌触りにフレッシュな赤い果実の香り。
プルーンを思わせる濃厚な果実味にしっとりしたタンニンが合わさり、独特のおいしさに仕上がっています。チーズやひき肉を使った料理とよく合います。ボロネーゼパスタなどと合わせて。
じんわり旨み広がる「クヴァレリ」
クヴァレリとはジョージアにある都市のこと。ワイン生産の中心地域であるクヴァレリで作られているワインは名産として知られています。
ベリーやプラムの果実味にバニラの風味。口当たりは軽快。
適度にタンニンが効いていて、口の中にじわりと旨みが広がります。お肉とよく合います。ローストビーフやビーフシチューと合わせて。
芳醇な香り「カクウリ」
壁画のようなボトルが目を引く一本。なんといっても特徴なのが、その芳醇な香り。
洋梨とドライフルーツの香りに、バニラとオークが心地よくまじりあい、うっとりしてしまいます。
凝縮された果実味にスパイシーなニュアンスが合わさって、どこかオリエンタルな雰囲気が感じられる味わいが魅力的。適度な呑み応えも◎。癖のあるチーズと相性抜群です。
ブドウジュースのよう「キンズマラウリ 赤」
幻の銘酒と呼ばれ、国際コンクールなどで金賞をいくつも受賞しているジョージアワイン。スターリンが愛飲した、チャーチル首相も絶賛したなど逸話も多いお酒です。
ポートワインを思わせる濃厚な甘味が特徴。たっぷりしたブドウの果実味、甘味と酸味のバランスが◎。深くも素朴な味わいは、上等なブドウジュースのようです。
チョコレートなどのスイーツや、照り焼きなどの甘辛い味付けの料理と合わせるのがおすすめです。
フルーツと合わせて「フヴァンチカラ」
「リオニ」という峡谷地帯のぶどうのみを使った赤ワイン。遅摘みのぶどうから作られているため、濃厚な甘味が味わえるのが特徴。グルジアワインの中でも「真珠」に喩えられます。
ブドウジュースのような甘さの中に、タンニンと酸味がかすかに感じられます。フルーツと相性が良いので、果物を使ったデザートと一緒に。
また、炭酸水で割ったり、ホットワインやサングリアにするのもおすすめです。
どっしり濃厚「ムクザニ」
ジョージアで最もメジャーな地区である「ムグザニ地区」で作られたワイン。サペラヴィ種のぶどうを100%用い、オーク樽で3年間熟成させた一本です。
飲み口はどっしり濃厚。フレッシュなブドウとダークベリーの香りに、同じく黒い果実が強く感じられる味わい。そこにダークチョコレートと樽のニュアンスが加わります。
スパイシーさと酸味のおかげでスッキリした呑み心地。タンニンは柔らかく、渋みはあまり感じません。余韻も長め。どっしりしたお肉料理と合わせたくなるジョージアワインです。
きれいな酸味「ツィナンダリ」
甘口のものが多いジョージアワインですが、こんな辛口の白ワインもあります。旧ソ連時代において最も飲まれていた辛口の白ワインであったとされ、国際コンクールで金賞をとったこともある一本。
まず感じるのは、ハーブとグレープフルーツの香り。水のようなすいすい呑めてしまう軽い飲み口。きれいな酸味とまろやかな口当たりが独特です。
スッキリした味わいは食中酒にぴったり! 白身魚と合わせて。
食事とよく合う「ゴッツァ ツォリコウリ」
ジョージア中部の「カルトリ地方」で、伝統的な製法を用いて作られているオレンジワイン。ブドウ栽培には「ビオディナミ農法」を取りれ、ナチュラルなワイン造りに取り組んでいます。
オレンジワインとは、赤ワインの製法で造られた白ワインのこと。食事と合わせやすい適度な重さと呑み飽きない味わいで、今日本でも注目を浴びているお酒の一つです。
見た目はきれいな琥珀色。カリンやキンカンのような香りと味わいに、オレンジの皮の渋みが印象的です。甘辛い味付けの肉料理と合わせるのが良いですね。中華料理や韓国料理と合わせても。