若いころ初めてジンをストレートで飲んだとき、「強すぎてアルコール感しかない」というの印象を持ちました。
しかし、年を重ねるにつれ、「ジン」は飲み方次第で様々な顔を見せてくれること、色々な味と混ざり合うからこそ生まれる旨みがあることを知ったのです。そして銘柄によっても特徴が異なり、それぞれの銘柄によって美味しい飲み方も変わってきます。
そこで今回は「ジン」のおすすめ銘柄5つと、筆者が個人的に試してほしい「銘柄別の美味しい飲み方」についてご紹介します。
複雑な香りと透明感はさすがの一言「プレミアムジン タンカレー No.TEN」
4回蒸留で透明感のあるジンに加えられたのは、厳選されたハーブたち。「プレミアムジン タンカレー No.TEN」は、「ジンなのにそのまま飲める」ほどに飲みやすいのが特徴です。
ジン特有の臭みや強いアルコール感は薄く、それよりも柑橘とコリアンダーなどのボタニカルが程よく香ります。
今までジンを飲んでも満足できなかった方にもおすすめです。
おすすめの飲み方
「プレミアムジン タンカレー No.TEN」は、そのままで美味しいお酒です。
ストレートでも美味しく飲めますが、氷を浮かべてロックにすることで、時間の経過によって異なる水分量が導く味の変化が堪能でき、より楽しめますよ。
青いボトルはバーでもおなじみ!「スター・オブ・ボンベイ」
「ボンベイ」の真っ青なボトル、バーを訪れたことがある方なら知っていることと思います。
ジントニック用のジンとして世界中から愛されている「スター・オブ・ボンベイ」は、ベルガモットが華やかに香る「とても上品な」ジンです。
おすすめの飲み方
「スター・オブ・ボンベイ」のおすすめの飲み方は前述のとおり「ジントニック」。
ジントニックはシンプルなカクテルですから、ジンそのものの味がカクテルの味を左右します。
「スター・オブ・ボンベイ」は使用しているボタニカルがとても多いので、同じジントニックでも他の銘柄で作るものとは一線を画す味わいとなります。
ボトルの印象とは真逆の味「ヘンドリックス ジン」
漆黒のボトルに身を包んだ「ヘンドリックス ジン」、見た目の印象からは「ドライ」なイメージを持ちますが、飲んでみるとフローラル系の女性的な香りがします。
その秘密は、使用しているボタニカルに入っている「ブルガリアンローズ」です。
「ヘンドリックス ジン」は紳士も淑女も夢中になる、高級感あふれる一本です。
おすすめの飲み方
このジンは甘いカクテルのベースとしておすすめです。甘い味はローズの香りを引き立て、より女性らしい華やかなお酒へと変貌を遂げます。
中でも個人的におすすめなのが「プリンストン」。
甘口のポートワインとオレンジのリキュールをジンに加えるこのカクテルは、ジンの辛さにポートワインの果実感、最後に柑橘が味を引き締め「甘いながらも飲みやすい」カクテルです。
日本初の本格ジン「季の美 京都ドライジン」
日本で初めて本格的なジンを作り上げた「京都蒸留所」渾身の一本である「季の美 京都ドライジン」。
和の心とイギリスの歴史が融合したこの銘柄は、ゆずの香りを纏うのが特長です。
ドライな味わいで「キリリ」とした印象もあり、「京都人の手厳しさ」を思わせる面白いジンですね。
おすすめの飲み方
このジンはストレートやロックでももちろんおいしく飲めますが、一番おいしく感じる飲み方は「お湯割り」。
このジンは抹茶とゆずのフレーバーがあるので、お湯で割ると落ち着いた味に変化し和食によく合うお酒へと変化します。
ピリッと辛い山椒味「ニッカ カフェジン」
和柑橘と山椒がかおるニッカウヰスキーの「カフェジン」はどこまでも個性的で飲み飽きしないジンです。
「日本らしい洋酒」と聞けば、個人的には「あたりさわりがなく個性もない」印象を持つのですが、これはともすれば飲む人を選びます。
りんごのようなさわやかさやフルーティさを持ち、後味は甘い。なのにがっつり山椒が香り、「一筋縄ではいかない」お酒だなぁという感想を持ちました。
おすすめの飲み方
このジンの特徴的な味わいは、味の濃いカクテルで隠してしまうのはかなりもったいないです。
そこでおすすめなのが、ジンにただ「ライムジュースを加えただけ」のショートカクテル「ギムレット」です。
爽やかさを増し飲みやすくしつつも、山椒の味を消すことがなくおいしく飲めると思います。
本格ジンを楽しもう!
「ジン」は、どれもこれも個性的で全く飽きません。ブレンドするボタニカルによって香りも味も複雑に変化しますから、すべての銘柄を同じように飲むのはとても勿体ないと個人的には思います。
そして、今注目の「国産ジン」はぜひ試して下さい!「苦い、辛い、渋い」だけではないジンの世界をゆっくり楽しんでくださいね。