自分で仕込む梅酒の美味しさ!これにハマると毎年の梅仕事が欠かせなくなってしまいます。
仕込みに使う酒や砂糖、梅のとれた年や熟成具合でも様々な顔を見せてくれる自家製梅酒造りは楽しくて仕方ありません。
今回は、梅酒を極めたいなら知っておきたい、梅酒用の梅の品種や梅の熟成によって変わる梅酒の変化について解説します。
梅の熟成度で変わる梅酒の仕上がり
梅酒といえば真っ先に「青梅」を想像すると思いますが、熟成した黄色い梅も梅酒用として使用できます。
まずは梅酒に使える梅の熟成度についてお話していきます。
青梅で作る梅酒
さっぱりとフレッシュで飲みやすい。
漬けてすぐは酸味が強く、梅酒といえばこの味といった仕上がりになります。
ほんのり熟した黄色い梅で作る梅酒
酸味は少し取れ丸みがあり、梅の香りはフレッシュというより芳醇。
酸味が苦手な方にはちょうどいい味になります。
紅色に熟した状態の梅で作る梅酒
梅酒用の梅の最高峰と言われる状態です。
この梅を使用すると、梅酒もほんのり紅色がかかり優しい味わいになるようです。
超完熟状態の梅で作る梅酒
超完熟状態の梅でも梅酒は作れますが、品質管理がとても大変で梅酒づくり初心者にはかなりハードルが高いと思います。
が、味は確かです。高級なお酒にも負けない味わいになります。
梅の状態によっても梅酒に変化が出る
梅酒用の梅を購入するときには、その梅の状態をよく品定めしてください。
梅は足がはやく、傷物や未熟なものではおいしい梅酒ができないこともあります。
- できるだけ大きい梅を選ぶと梅の味の濃い梅酒になります。
- 未熟な梅は表面にしわが寄ります。店頭でしわのある梅は購入を避けること!
- 梅に傷があると濁った梅酒になります。透明度の高い梅酒を作りたいのなら傷物は避けましょう。
- 小梅でも梅酒はできますが、梅の味は控えめになります。しかし、つけた後の梅を食べたいのなら、小さめの梅も適しています。
梅酒用の梅としておすすめの品種と特徴
最後に、梅酒用の梅におすすめの品種とその特徴についてご紹介します。
どんな梅酒を作りたいか想像しながら、梅を選ぶ際の参考にしてみてください。
「南高梅」
果肉の大きさの割に種が小さいので梅の果肉がたっぷり。
梅酒にするとジューシーな味わいに。
「鶯宿梅」
大玉で果肉が多く、ミネラル豊富。
梅の味が強い透き通った梅酒になります。
「古城梅」
梅自体がとても美しく、梅酒にして漬け込むととても見た目がいい。
酸味は他の梅より強く、ほのかな渋みもあり味わい深い梅酒になります。
「青軸」
大きな梅で他の品種よりも早い時期から収穫される。
早い段階から梅酒づくりをしたい方におすすめ。
綺麗な青色の果肉から出るエキスはすっきりとしています。
「白加賀」
果肉も多くジューシーなのですが、他の梅よりも上品な仕上がりになります。
滑らかで大人っぽい梅酒が好きな方におすすめです。
「豊後梅」
青森県で生産されている、あんずと交配された青梅です。
北の地方で作られているため遅い時期でも新鮮な梅が手に入ります。
繊維質が豊富で浸かりやすく、ほんのり優しい酸味の梅酒に仕上がります。
飲みたい味で梅の熟成度・品種を選ぼう
梅酒を仕込むときには、酸味が強いのがいいのか、柔らかい方がいいのかということを考えてから梅を購入しましょう。
梅の完熟度合いだけではなく、品種でも酸味の強さが異なります。
より酸味が強いものが好みなら「青梅×酸味の強い品種」を、酸味が少ない方がいいのなら「完熟×酸味のやわらかい品種」を選ぶようにすると失敗が少なくなりますよ。