蟹と合うお酒と言えば、そう、日本酒!温かい日本酒を甲羅に注いで楽しむ「甲羅酒」は、蟹を存分に楽しめる食べ方/飲み方として知られています。
甲羅酒にするなら、熱燗にしておいしい日本酒を選ぶのがおすすめ。また、カニの旨みに負けないしっかりした飲み応えのあるものや、酸味が強いものもよく合います。
今回は、蟹味噌と相性の良い日本酒のおすすめ銘柄をご紹介します。
シャープな酸「秋鹿【純米吟醸】へのへのもへじ きもと無農薬山田錦無濾過」
全量醸造アルコールを添加せず、米の旨みを引き出す酒造りで、日本酒好きから支持されている秋鹿。
全体的に食中酒に向いている秋鹿ですが、蟹と合わせるならこのへのへのもへじがおすすめ!
無ろ過生原酒ならではの濃厚な味わいと、秋鹿らしいシャープな酸味が印象的。
軽く冷やしても、温めても美味しくいただけます。熱燗にすると、口当たりが良くすっと入ってくる一杯に。ロックにしてレモンやすだちを絞っても。
硬い飲み口「モダン仙禽 純米吟醸 亀ノ尾 無ろ過生原酒」
レモンを絞って楽しみたいカニには、酸味が強く口の中をさっぱりさせてくれるタイプの日本酒も良いですね。
亀の尾は硬水を思わせる飲み口が特徴のお酒。
メロンのようなジューシーな味わいに、生らしいフレッシュな風味。スッキリした酸味と渋みがカニとよく合います。
旨みが強すぎるなと感じた時は、ロックで呑むのもおすすめです。
芯のあるボディ「勝山 伝(でん)純米大吟醸」
旨みに旨みをぶつけ、旨みをより膨らませるのもマリアージュの一つ。
とくにこの勝山「伝」は、芯のあるボディーで蟹味噌の濃厚な旨みを膨らませてくれる一本。
口当たりは意外にもフルーティ。口に含んだあと、米の旨みと甘味がどっと来ます。しっかりした味わいは、何かで割っても味わいが崩れません。
クラッシュアイスに注いでレモンを絞ったり、ジンジャエールで割ったりと、カクテルのように自由に楽しんで。
カニの旨みと合う「能登末廣 百石酒屋のおやじの手造り」
繊細なカニの旨みと濃厚な味わいの蟹味噌。どちらにもあわせたいなら、この日本酒がおすすめです。
米と麹の旨みと甘みを引き立てた一本。涼し気な吟醸香が印象的。
芳醇な香りとスッキリ呑めるキレの良さが、カニの旨みに負けず引き立ててくれます。
濃い味の料理と合うので、魚料理はもちろん、ステーキなどと合わせても。
するりと呑める「熟成の上善如水 純米吟醸」
名前の通り、「水のように飲める」と評判の上善如水。
食中酒にぴったりの上善如水ですが、蟹味噌のような濃厚な味わいの食材とあわせるなら、こちらの「熟成の上善如水」の方がよく合います。
上善如水らしい口当たりの良さはそのままに、熟成させたことで上品さと芳醇さを強化。
するりと呑めるのに呑み応えのある一本。軽く冷やしてどうぞ。
華やかな香り「常きげん 純米大吟醸 KISS of FIRE」
細いボトルが目を引く一本。酒米を50%まで磨いて仕込み、3年間ゆっくりと熟成させた日本酒です。
パーカーポイント93点をたたき出し、各国からも認められた純米吟醸は、ボトルから受ける印象に違わず上品な味わい。
リンゴのような華やかでフルーティな香りが、口の中をスッキリさせてくれます。
冷やから熱燗まで、幅広い温度で楽しめるのも良いところ。夏は冷やして、冬は温めてどうぞ。
じんわり旨み広がる「純米酒 山田錦」
米と米麹だけを使って造った、米粒100%使用の日本酒。名前の通り、酒米に適した山田錦を55%使用しています。
米の旨みと甘味がじんわりと広がる一本。派手さはありませんが、「こういうのでいいんだよ、こういうので」としみじみ思ってしまう美味さです。
冷たくしても、温かくしても美味しくいただけます。
たっぷりの旨み「特別純米酒 実楽山田錦」
山田錦を100%使用し、灘酒伝統の生もと造りで造られた特別純米酒。
米の旨みを最大限引き出す生もと造りで造られているだけあって、たっぷりした旨みが特徴です。
すっきりしたコクとキレがあり、飲みやすい一本。蟹味噌の旨みに負けることなく、生臭さだけを洗い流してくれます。
じっくり飲みたい「舞鶴 鼓 純米酒」
魚介類には辛口の日本酒を合わせがちですが、濃厚な旨みを持つ蟹味噌には、ふくらみのある甘口の日本酒を合わせるのも手。
甘く重い米の旨み。流行りのフルーティな淡麗辛口の逆を行く、昔ながらの日本酒といった味わい。どこか懐かしいおいしさです。
ぬる燗にするとじっくり飲みたい一杯に。普段の晩酌にもおすすめです。
ほっとするおいしさ「嘉美心 秘宝 特別本醸造」
インターナショナル・ワイン・チャレンジなど、様々な大会で金賞を受賞してきた甘口の日本酒です。
その味わいはまさしく甘口淡麗。甘味と酸味のバランスが絶妙。
雑味がなくさらりとしたべたつかない甘さと上品な香りが飾らないおいしさ。ほっとする味わいです。
冷や~ぬる燗がおすすめ。冷やすとスッキリした味わいに、ぬる燗にすると旨みと甘みがさらに膨らみます。