スコッチウイスキーの代表格であり、酒好きならその名を知らぬ者はいないであろう「ザ・マッカラン」。
「マッカラン」は熟成する樽やブレンド、熟成の年数によって異なる味わいを楽しめるのが大きな特徴です。
今回は、新しく生み出された「ダブルカスク12年」を始め、「マッカラン」の代表的な銘柄と共にその味の違いやおすすめの飲み方についてご紹介します。
初体験からはまり込む「ザ・マッカラン 12年」
ウイスキーを今まで飲んだことがない、という方に「初体験用」のウイスキーとしておすすめしたいのが「ザ・マッカラン 12年」です。
マッカランの中で最もスタンダードでポピュラー、価格もお手頃なので一番挑戦しやすいラベルだと思います。
「ザ・マッカラン 12年」は、流れるようにスムースな口当たりに加え、シェリー樽由来の華やかさもあり、「ウイスキーが持つ大人臭さ」が一切ないというのが特徴です。
とてもモダンで女性的な味わい、そして長すぎない余韻がさらなる飲みやすさを与えてくれますよ。
「ザ・マッカラン12年」のおすすめの飲み方
このウイスキーは同じマッカランの中でも味が薄めですので、アルコールが強い方がお好きな方は「ストレート」で飲んでいただきたいと思います。
とても飲みやすいウイスキーですので、ウイスキー初心者の方は「水割り」で味を確かめながら飲むのがおすすめです。
新たなスタンダードを目指す「ザ・マッカラン ダブルカスク 12年」
2016年末に発売された、マッカランのニューフェイス「ザ・マッカラン ダブルカスク 12年」。
マッカランの歴史を塗り替えるべく、新たなるスタンダードを目指して生み出されたボトルです。
マッカランといえば、自社で製造されるこだわりのシェリー樽が有名ですが、今回の「ダブルカスク」は、アメリカンオークとヨーロピアンオークの2種類のオークをそれぞれシェリー樽にし、その100%原酒をブレンドしています。
ウイスキー好きなら、ここまで聞けばよだれが出てしまうでしょう。
その味はというと、アメリカンオークからくる力強くも華やかな樽の香りが鼻腔を駆け抜けていき、バタースコッチのような、オレンジピールの砂糖漬けのような甘くとろける味がします。
今までのスタンダードとは全く異なる路線でありながらも、どこかマッカランの伝統を感じさせるような、不思議なウイスキーです。
「ザ・マッカラン ダブルカスク 12年」のおすすめの飲み方
「ダブルカスク」ははちみつのような甘さと「とろんとした」舌触りが特徴的なのですが、これをさらにおいしく味わうのであれば「ロック」が最適でしょう。
氷で冷やされた「ダブルカスク」はスパイシーさが強まり、またゆっくり溶け行く氷で香りが強まり味が変化していく、その過程を楽しむのもとても面白いです。
3種の樽が複雑な香味を生む「ザ・マッカラン ファインオーク 12年」
アメリカンオークのシェリー樽、ヨーロピアンオークのシェリー樽、それにバーボン樽。
3種類の樽から生まれた原酒をブレンドし、新たなマッカランの扉を開いたのが「ザ・マッカラン ファインオーク 12年」です。
確かにマッカランは美味しいけれど、「力強さというか男クサさのようなものがイマイチ足りない」と感じている方も多いと思います。
しかし、この「ファインオーク」では、そんなマッカランの弱点を克服し、見事なまでに力強くいい意味で癖のある仕上がりとなっています。
マッカランの上品さでは物足りなかった方におすすめです。
「ザ・マッカラン ファインオーク12年」のおすすめの飲み方
「ファインオーク」はりんごのような爽やかさと、バニラのやさしさを持ち合わせた大人の為のウイスキーです。
少し癖があるため「ハイボール」をおすすめする方もいるようですが、個人的にはクラッシュしたアイスをグラスにたっぷり入れて楽しむ「ミスト」をおすすめしたいです。
強い清涼感と素早く溶けていく氷によって、爽やかに「ファインオーク」を味わえますよ。
お手頃価格でこの複雑さはさすが「ザ・マッカラン ファインオーク10年」
お手軽価格ながら、10年熟成の原酒をブレンドしているため深みもある「ザ・マッカラン ファインオーク10年」。複数の樽で熟成させた原酒を使用しているため、高級で複雑な味わいを楽しめます。
特に感じるのはシェリー樽由来の枯れた果実感。次にやってくるのはバーボン樽の男らしさ。スタンダードなマッカランでは感じることのできない味を詰め込んだ一本といった風です。
一方で、マッカランらしいスムースな飲み口と華やかな香りもあります。日常的に飲める低価格なマッカランを探しているのなら、個人的にはこれがベストだと思います。
「ザ・ファインオーク10年」のおすすめの飲み方
こちらは「ハイボールのためのマッカラン」として販売されています。
10年原酒のブレンドですが、まだすこしピリッとしたアルコール感が強い感じがするので、甘みのある炭酸と合わせるのがおすすめです。
「いろはす スパークリングレモン」との相性は抜群ですよ!
まったりと飲めるヨーロピアンスタイル「ザ・マッカラン セレクトオーク」
華やかさこそマッカランの真髄。そんな自分の中の常識をいい意味で覆してくれたのが「ザ・マッカラン セレクトオーク」です。
まったりとした重みの中に感じるのはバタースコッチのような滑らかさとバニラの優しい香り。
樽の良さを最大限に引き出すブレンドによって導き出されたのは、「ウイスキーがもたらす至高の時間」という答え。
飲んでも飲んでも欲しくなる、飽きの来ない個性的なスタイルは、これまでのマッカランとは一線を画します。
「ザ・マッカラン セレクトオーク」のおすすめの飲み方
これは「ロック」こそ最高の飲み方だと思います。自宅でもバーの気分を演出できる「まんまる氷」を作って、ロックグラスに浮かべて飲んでみてください。
普通の氷で作るロックよりも、さらにはっきりとした味の変化を楽しめます。
ノンエイジの気軽さ「ザ・マッカラン 1824 シエナ」
1824というのは仕込み年などではなく、マッカランを色分けした時の数字です。
こちらの「ザ・マッカラン 1824 シエナ」はノンエイジ(年数表記がない)ですが、味は上級のマッカランと変わらず、なのに手ごろな値段で買えることからマッカランファンの間では有名な一本です。
スタンダードの12年と比べるとより深みがありタンニンも感じられ、ウイスキー通が好む味に仕上がっています。
しかし、バニラやチョコレートといった深い香りの中に後味はオレンジというあたり、これこそがマッカランである!と言いたくなる一本です。
「ザ・マッカラン 1824 シエナ」のおすすめの飲み方
こちらはノンエイジで少し若いお酒ですので、びりびりとしたアルコール感が残っている印象を受けます。こういったウイスキーは「ハイボール」にすると、味や香りが蘇るんですよね。
香りは強く炭酸にも負けませんから、ぜひ「ハイボール」でお楽しみください。
唾液腺を刺激される香りがたまらない「ザ・マッカラン 1824 アンバー」
「1824」シリーズは100%シェリー樽熟成。開栓した瞬間に広がるシェリー由来の果実香は、ウイスキー好きなら垂涎もの。
「ザ・マッカラン 1824 アンバー」は、口に含むとまずグリーンアップルを感じます。若く瑞々しい香味はノンエイジのためでしょうか。穀物のような香ばしさもあり、シナモンのフレーバーもあり本当に面白い味です。
根っからのウイスキー好きも納得の味ですが、ウイスキービギナーでも飲み方によってははまり込みそうです。
「ザ・マッカラン 1824 アンバー」のおすすめの飲み方
このウイスキーは冬がよく似合うウイスキーだと感じました。深夜、マグカップに入れた牛乳を電子レンジで温め、ホットミルクを作った後に「アンバー」を適量入れて飲んでみてください。
ミルクによってアルコール感が薄まりまろやかになり、「アンバー」の持つジンジャーやシナモンのような渋めの香りがミルクの甘みと見事に融合します。
好みによって糖分を足しても大丈夫。寝る前に飲めば、心地よい眠りにいざなってくれるでしょう。
”もったいない”がちょうどいい「ザ・マッカラン18年」
マッカランの最高峰にあって、今も昔も変わらぬ人気を集めている「ザ・マッカラン 18年」。価格はかなりお高めで「いつでも」は買えないお酒です。
香りは強烈にフルーティーでスパイシー。しかし、味は包み込むようにマイルドで、柑橘系の味の後にはウッドスモークの力強さが続きます。
余韻はとても長く強く、ウイスキーを飲んだ時だけに感じることができる、あの幸福な時間を「これでもか」と堪能できる一本です。
「もったいないな、ちょっとずつ飲もうか。」
そんなスタイルで飲むのが丁度いい、それで「ザ・マッカラン 18年」の魅力だと個人的に感じています。
「ザ・マッカラン18年」のおすすめの飲み方
「18年」のおすすめの飲み方は「トワイスアップ」です。
「トワイスアップ」はワイングラスにも似た専用のグラスにウイスキーを注ぎ、同量の水を注ぎ完成します。
ウイスキーは水と混ざることで香りを最大限まで引き出されます。この幸せな香りと余韻を「トワイスアップ」でいつまでも感じてください。
永遠にも感じる「マッカラン」の余韻で幸せな夜を
個人的にも「マッカラン」は大好きなお酒です。
ウイスキーの余韻には人生の幸福が詰まっていると思いませんか?私は「マッカラン」に、その幸福感をいつまでも与えてほしいと願っていつも飲んでいます。
昨日の嫌なこと、明日の不安なこと、すべてを払拭してくれるウイスキーの香りに包まれて、幸福と安らぎのある夜を「マッカラン」でお楽しみください。
色々なおすすめウイスキーをまとめたページもありますので合わせて参考にして下さい。他にも定番ウイスキーの特集記事もありますよ。
おすすめウイスキー厳選集