こいつを入れれば安酒だってあっという間に高級酒!日本人の魂を揺さぶる最高の出汁となる「フグヒレ」、これ自体はとっても安価ですから、毎日お小遣いとにらめっこしているお父さんの「最強アイテム」と言えるかもしれません。
我が家でも寒い日にはヒレ酒が大定番、お酒によって変わるヒレ酒の深い世界をもっと皆さんに知ってもらいたい!
今回は、日本酒好きなら一度は飲んでみてほしい!ヒレ酒に合う日本酒おすすめ銘柄10選をご紹介します。
ヒレ酒に合うおすすめの日本酒『コスパ編』
まずは手頃な価格の日本酒でヒレ酒を試してみたい!という方におすすめの商品を2つご紹介します。
ヒレ酒作りの練習にも最適ですし、安いお酒だからこそ旨味が引き立つというメリットもあるんですよ。
クセが少なくヒレの旨味を存分に引き出す「福徳長 一膳一酒」
南アルプスを望む、雄大な自然に囲まれた地の天然水を使用して作られた日本酒です。クセが少なくて飲みやすく、あらゆる料理の食中酒として相性がよいことで知られています。
甘口・辛口の目安となる日本酒度が+-0だからこそ、ヒレの旨味を邪魔せず「ヒレ酒」としての完成度が高まります。
ヒレ酒を作る時は、福徳長のようなシンプルな日本酒を選ぶと失敗もなくておすすめです。
ヒレ酒と相性のよいスッキリとした後味「菊正宗 辛口」
W酵母による新辛口製法で、しっかりとしたキレとコクをもつ辛口の日本酒です。
料理の味を引き立てることにこだわっており、余計な旨味や甘味がないのがポイント。ヒレの旨味を引き立てるのにもぴったりの銘柄です。
一般的に、淡白なフグのヒレの旨味を味わうには辛口の日本酒が最適といわれています。辛口の日本酒なら後味がスッキリし、ヒレ酒の味わいを最後まで楽しむことができますよ。
ヒレ酒に合うおすすめの日本酒『こだわり銘柄編』
せっかくヒレ酒を作るのなら日本酒にもこだわりたい!という人におすすめしたい「ヒレ酒の美味しさが引き立つ」日本酒銘柄をご紹介します。
開封後も風味がそのまま「金凰司牡丹」
一升瓶を一瞬で開けるなんてとても無理!というゆっくり飲みたい派の皆さんには、「金凰司牡丹」がおすすめです。
開封後もしばらく風味を損なわないという、この酒自体の力強さ!つまり燗にしてもうまい風味が逃げにくく、ヒレ酒にすれば酒とヒレの確かな融合を感じることができます。
説明不要の有名銘柄「〆張鶴 雪」
お米のおいしい新潟で作られた、全国的に有名な銘柄といえば「〆張鶴」。
その中で特別本醸造である「雪」は端麗辛口ながらも穏やかな円みのある味わいが特徴です。
「〆張鶴 雪」にヒレを浮かべて燗にすると、辛さが少しやわらかくなり、ヒレの「魚くささ」と実によく合います。
すっきり飲める宮城の酒「一ノ蔵 無鑑査本醸造 辛口」
日本酒が良くそろっている居酒屋で見かけることの多い「一ノ蔵」、日本酒好きなら一度は試したことがある方がほとんどだと思います。
その味はスッキリとノド越しもよく、日本人が好む酒のテイストがよくわかっているという印象を受けました。
「これをヒレ酒にしたら、ヒレの味が際立ちそうだ」と喜び勇んで帰宅し、さっそく取り寄せ実行すると、想像通り、いやそれ以上の味わいに!熱燗が苦手な方にもおすすめです。
キレッキレの辛口「司牡丹 船中八策」
男気感じる一本!「司牡丹 船中八策」はとにかくキレッキレの辛口で、辛口日本酒好きを虜にするパワーを持っています。
熱燗にしても辛い酒を飲みたい!と常々私は思っていましたが、これならそれが叶いました。
吟醸系が好きな方には「喜久酔 特別本醸造」
ほのかに香る吟醸香、上品な甘さとまろやかさが絶妙なバランスとなりうまい酒になったのが「喜久酔 特別本醸造」です。辛口よりも甘めな日本酒が好きな方に特におすすめ。
燗にすると吟醸香は少し薄れるかもしれませんが、優しい甘みは際立ちます。
世代を超えて愛される「越乃寒梅 特別本醸造 別撰」
特別な日本酒として登場した「越乃寒梅」、今やすっかりうまい日本酒としてメジャーになり、2世代3世代でこの酒のファンという家庭もあるのではないでしょうか。
米の良さを引き出す良質な日本酒は、ヒレの出す味わいとやはりぴったりとマッチしますね。
熱燗で本領発揮の酒「まるたけえびす 本醸造」
熱燗に最適!との触れ込みで販売されている「まるたけえびす 本醸造」は、そのままでもおいしく飲めますが確かに燗にすると米の旨みが生き生きとしてくるのが解ります。
和食によく合う辛さとうまさ、食中酒として飲まれることが多いでしょうが、ヒレ酒にすると主役を張れる一級品になります。
その歴史とともに変化も楽しみたい「剣菱」
「剣菱が昔と比べてまずくなった」、このように評する年配者が多いのも事実ですが、その味の変化すらも愛さずにはいられないのはなぜでしょう。
剣菱独特の強い香りと濃厚な旨みを燗にして味わう、少し勇気のいることですがぜひ試してみてください。ヒレを入れた剣菱があれば、他には何もいりません。
その他のおすすめ日本酒をまとめたページもありますので合わせて参考にして下さい。飲み方別でおすすめの日本酒特集もありますよ。
おすすめ日本酒特集ページヒレ酒を美味しく作るポイント
ヒレは弱火で焦がさないように焼く
ヒレを焦がしてしまうと、ヒレ酒にした時に苦味の原因となってしまいます。せっかくの旨味をもつヒレを焦がさないよう、じっくりと弱火で焼くのがポイントです。
ご家庭の魚焼きグリルにアルミホイルを敷いて、弱火で焼くのが簡単でおすすめ!魚焼きグリルがない場合は、オーブントースターでも可。
全体がキツネ色になり端が少しだけ焦げるくらいまで、火加減や位置を調節しながらじっくりと焼き上げましょう。
日本酒の温度で味わいが変化
ヒレ酒に使う日本酒は熱燗にしますが、その温度で味わいが変わります。日本酒のおいしさを活かしたい場合は50度~60度ほど。日本酒の風味を残しつつクセが少なくなるので、ヒレ酒が初めてという方にも最適です。
ヒレの旨味を引きだしたい場合は、ヒレに含まれるアミノ酸が染み出しやすくなる70度まで温めます。
アルコールが飛んでしまうので日本酒の風味は薄れますが、その分ヒレの旨味を存分に堪能できます。
ポットや急須を使ってワンランク上の味わいに
コップにそのまま注ぐのもよいですが、炙ったヒレと熱燗をポットや急須に入れてからコップに注ぐのもおすすめの飲み方です。
最初は日本酒の風味が強いヒレ酒、最後の方は濃厚なヒレの旨味など、時間の経過とともに味わいが変化し、同じヒレ酒でもさまざまな風味が楽しめます。
まるで特級酒になるヒレ酒を楽しもう!
ヒレと楽しむ日本酒、気になる一本は見つかりましたか?
メジャーなものが多くなりましたが、それをあえてヒレ酒で楽しむというのは試したことがない方も多いと思います。
いつもは冷の日本酒をあえてヒレ酒にして、粋に飲み干してみてくださいね!